介護について最初の相談窓口「地域包括支援センター」って知ってますか!?

【はじめての介護でお困りの方へ】地域包括支援センターとは?その役割と賢い活用法
介護を考え始めた時、「地域包括支援センター」という言葉を聞いたことはないですか。そして、どう活用していけばいいかわからない方も多いと思います。
今回は地域包括支援センターの業務内容や、介護を考え始めた際の上手な使い方について説明します。
地域包括支援センターを上手に活用することができれば、早い段階で介護予防に着手できて、その結果介護そのものを遠ざけることができるかもしれないのです。

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地域包括支援センターが担当している役割は

登米市に住んでいる65歳以上の高齢者、またはその支援のための活動に関わっている方が利用できます。
注意が必要なのは、支援や介護が必要な方と、相談したい方が離れて暮らしている場合です。
離れて暮らす親について家族が相談したい場合は、支援対象者となる親が住んでいる場所の地域包括支援センターに問い合わせましょう。

1.介護予防ケアマネジメント

要支援と認定された人や、支援や介護が必要となる可能性が高い人を対象にして、身体状況の悪化を防ぎ、自立した生活が継続できるように介護予防を目的とした支援を行います。
具体的には、要支援認定を受けた高齢者に対する介護予防ケアプランの作成や、状況の把握、課題の分析を行います。

2.総合相談

高齢者の各種相談に幅広く総合的に対応しています。高齢者の困ったことに対して、必要なサービスや制度を紹介し、解決に導きます。

3.権利擁護

高齢者の方が安心して生活できるように、その方が持つさまざまな権利を守ります。
例えば、判断能力の低下により金銭管理ができなくなった高齢者に、金銭的搾取や詐欺から身を守るための成年後見制度の活用をサポートしたり、虐待被害の対応、防止、早期発見を行ったりと、高齢者の権利を守る取り組みをしています。

4.包括的・継続的ケアマネジメント

高齢者にとって暮らしやすい地域にするため、地域全体の医療・保健・介護分野の専門家から地域住民まで幅広いネットワークをつくり、そこで暮らす高齢者の課題解決や調整に臨みます。
具体的には地域ケア会議の開催、ケアマネジャーへの個別相談・アドバイス、支援困難事例等への指導・アドバイスなど、自立支援型ケアマネジメントの支援を行っています。

実際に地域包括支援センターへ相談された例を見ていきましょう。

<事例1> 骨折したおばあちゃんの例

元気に1人で暮らしていたAさん(72歳・女性)が、玄関先で転倒・骨折。救急車搬送された病院で手術を受けリハビリを経て退院できることになったが、自分で全ての家事を行うことは困難となった。
車で2時間かかるところに暮らす1人息子がいるが、結婚しまだ子供は幼く、嫁に手伝いに通ってもらうのは難しい状態。そのため、地域包括支援センターに電話で相談した。
地域包括支援センター相談員より、訪問介護による家事支援やリハビリを兼ねてデイサービスを利用する提案を受け、介護保険申請をすることになった。

<事例2> 二世帯住宅で安心のはずだったのに、うつになってしまったおばあちゃんの例

介護が必要になった時には面倒をみてくれると長男夫婦が2世帯住宅を建ててくれ、ありがたく地方から引っ越してきたBさん(75歳・女性)。
これまでは、日中は友人達とカラオケに行ったりして楽しく過ごしていたのに、転居してからは親しい友人もなく、長男夫婦は仕事で不在、孫たちも学校や塾で忙しい様子。そのためテレビばかりみて自宅にこもりがちな生活になってしまい、寂しさから鬱状態になってしまった。
心配した長男が地域包括支援センターに相談。地域包括支援センターからは老人会の案内や、近所の地区センターで行っているカラオケ教室の紹介を受けた。そこを通して親しい仲間ができ、生活にハリが戻り笑顔で過ごす時間が多くなった。

<事例3> 80歳一人暮らしで日常生活が出来なくなっているおばあちゃんの例

1人暮らしのCさん(80歳・女性)は、足腰が弱くなってきているものの、なんとか生活ができていた。ある日、「蛍光灯が切れて取り替えたいけれど、高いところに登れず、夜は薄暗い中で不自由に暮らしている」というSOSの電話が長女にあった。
長女は仕事が立て込んでいてすぐには帰省できないので、なんとかならないかと母親が住むところの地域包括支援センターに電話で相談。
相談を受けて、地域包括支援センターの相談員がCさん宅を訪問したところ、床にものが散らばり、ゴミも溜まっていた。腰痛で掃除をすることやゴミを出しにいくのが苦痛とのことだった。
相談員は、玄関先までごみ収集に来てくれるサービスの調整をし、訪問介護の生活援助を受けられるように介護申請を提案した。

<事例4> 社交的だった男性に認知症の兆候が見られた例

現在は1人暮らしのDさん(78歳・男性)。以前は自治会の役員などを務め、社交的で世話好きな人だったが、奥様に先立たれてからふさぎこむようになり、近所の人も見かけることが少なくなっていた。
ある日久しぶりに、Dさんの姿を見かけた同じ町内のEさんが話しかけたところ、誰だかわからない様子で、よく見ると着ている服もパジャマだった。数日後、またDさんを見かけ声をかけたが、家がどこかわからなくなり迷子になっている様子で、家まで送ってあげた。
EさんはDさんが認知症になっているのではと思い、地域包括支援センターに相談。相談員が訪問し、家族に連絡。介護申請をして見守り強化のための介護サービスを入れることになった。

事例を見ていただき、地域包括支援センターさんが担っている役割をわかってもらえたのではないでしょうか。とっても頼もしい存在ですよね。しかも相談は一切無料です。ただし、紹介されたサービスを利用するときは費用がかかることがありますので注意してくださいね。。

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